君と流れ星を。２

①‐９

ゆかりん先生の優しい声は、私の緊張を少しずつ薄めていく。

「動いてないのに心臓がドキドキして、頭がズキンってなったり、息苦しくなったり……」

「うん、なるほど。もしかして、耳鳴りしたりしない？」

「あ、はい。少ししました」

なんでまだ言ってないのにわかったのか不思議だけど、こういう症状の病気があるのかな、なんて曖昧にして納得する。

ゆかりん先生は穏やかな表情のまま、メモに色々と書き込みをしてから私の方に向き直った。

「詳しいことは病院に行ってもらわないとわからないけど、もしかしたら心に負担がかかってるのかもしれないわね」

私はてっきり'風邪だね'とか'○○病かもね'みたいなことを言われると思っていたから、状況が飲み込めずに黙り込んでしまった。