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「ホントは何か思った事あるんでしょ?」
ケーキを丁寧に切り分けながら、千尋の視線は真っ直ぐこちらに向いている。
「私の前だけは全部言っちゃいなよ。紗奈は言わな過ぎる」
フォークを持つ手が震えた。
また私は千尋に心配をかけてたんだ……
「……あのね、真由ちゃん、多分先生が好きなの」
「……うん」
「2人が仲良さそうに話してて…嫌だったの……」
「うん」
「でもこんなこと思ってたなんて、先生に知られたくない……」
私の目からはいつの間にかポタポタと涙が零れ、スカートに小さな染みを作った。
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