①‐2

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こんなに苦しいなんて知らなかった。 ただ好きなだけじゃ満足できない感情があるなんて。 「ほら」 「え?」 千尋の声にびっくりして顔を上げると、目の前に大きな苺が差し出されていた。 「これあげるから泣くな!」 私は苺をほおばりながら、コクコクと何度もうなずいた。 「さっきのそのまんま先生に言ってもいいのになぁ」 「でも……」 そんなこと言ったら先生困ったり、怒ったりするんじゃないかな…… わがままで子供っぽくて…わかってるなんて自分から言ったくせに。
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