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こんなに苦しいなんて知らなかった。
ただ好きなだけじゃ満足できない感情があるなんて。
「ほら」
「え?」
千尋の声にびっくりして顔を上げると、目の前に大きな苺が差し出されていた。
「これあげるから泣くな!」
私は苺をほおばりながら、コクコクと何度もうなずいた。
「さっきのそのまんま先生に言ってもいいのになぁ」
「でも……」
そんなこと言ったら先生困ったり、怒ったりするんじゃないかな……
わがままで子供っぽくて…わかってるなんて自分から言ったくせに。
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