①‐2

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「あいつ、なんか信用できない」 「優しい人だと思うけどな」 澤田くんは立ち止まって私を呆れたような表情で見つめる。 「お前、騙されやすいタイプだろ」 は? 「優しそうな人が全員優しいとは限らない」 それだけを言うと、澤田くんは自分の寮の中へ消えていった。 残された私は風で舞う桜の花びらを目で追いながら、永崎先輩の顔を思い浮かべてみる。 優しく笑う目は少し海斗先輩に似てる気がした。 それは本当に似てるのかもしれないし、私が海斗先輩を懐かしんでるからかもしれない。
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