君と流れ星を。２

①‐３

「せんせ、この前言ってた対策って永崎先輩のこと？」

「うん。あいつとはお互いの利害が一致してんだ」

そんな風には見えなかったけど。

永崎先輩、『約束が違う』って言ってた気がするし。

「うわっ、この疑いの眼差し！」

当たり前です。

「ところで、"ココアの人"ってなに？」

「それは……」

中庭でため息をついていた自分を思い出すと恥ずかしい。

落ち込んでたら永崎先輩がココアをくれたんです、って言ったら、
何で落ち込んでたの？って聞かれるに決まってる。

私は脳内での会話イメージをふるふると頭を振って追い出した。