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助けを求めるように視線を彷徨わせてみたけど、大島先輩も澤田くんも望遠鏡を組み立てることに集中している。 「あいつのどこがいいの?」 「……離して」 クスクスと笑う声も顔も、優しさなんて含んでいなかった。 「まあ、それはこれからゆっくり聞くことにする」 急に手が離されたと同時にドアが開いて先生の顔が見える。 私は永崎先輩から逃げるように少し早足で先生の方へ歩いた。 「ん?どうした?」 .
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