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プリントの束を持った真由ちゃんと廊下に出て、階段へ続く角を曲がったところで見慣れた白衣が目に入った。 「あっ!いっき先生!」 そう声を出したのは私じゃなかった。 「おっ宮田か。課題集めご苦労さん」 真由ちゃんは嬉しそうに先生の隣に並んで歩く。 私はタイミングを逃して、1人後ろをついていく形になってしまった。 「先生、その荷物なんですか?」 「ん?次の授業のやつだから内緒だ」 「いじわるですね」 2人の笑い声を聞きながら私は歩く。 これじゃ私、邪魔者みたいじゃない……。
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