①‐5

10/20
前へ
/363ページ
次へ
「そんなの出来ないです」 「そんな苦しい恋やめればいいのに。 やめられない理由って何?」 そう言いながら永崎先輩は私を壁に追い詰める。 無遠慮な手が私の輪郭に沿って唇に触れる。 「その理由って体の問題?」 挑発的な笑顔に対抗する言葉を選べず、私は黙ったまま。 「どう?先生は上手い?経験豊富そうだしね」 「な、なにが?」 「またわかってんのに聞くんだ。 そりゃキスとか、それ以上のことに決まってるだろ」 それ以上のこと……永崎先輩にはそれが私と先生を繋ぐものに見えるの?
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2267人が本棚に入れています
本棚に追加