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人だかりが完全に見えなくなると、先輩はやっと止まった。
「あの~、何でしょうか…?」
アタシは、汗を拭いていた先輩に声をかけた。
「あ~…ゴメンね?いきなり、連れてきて。びっくりしたよね?」
「はい、すごく」
「きみ、名前は?」
「吉田 あずさですけど…」
「あずさ、ね。俺は東 龍太郎(あずま りゅうたろう)。2年だよ。あずさは、1年…だよね?」
「はい。…てか、何か用ですか?」
何でここに連れてこれたのか全然分からない。
「用っていうか…、あのさ、さっきの人だかり何で集まってたか分かる?」
「いえ…」
「あれはさ、空手部マネージャー希望者なんだよ」
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