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ガラガラ
『きぃやぁぁぁぁぁ!!!!』
『うぅおぉぉぉぉぉ!!!!』
教室に入った瞬間、クラスメートの絶叫。隣では友希がビクッと震えていた。
「な、なぁ、何が起きたんだ?」
「ふふ、友希の可愛らしい容姿にみなさん興奮してしまったんですよ」
「あ゛?誰が可愛らしいって?死にてぇのか?」
「はは、ごめんごめん。許して、もう言わないから」
なんか友希の後ろに阿修羅が見えた気がする……。
友希は自分の見た目をよく思っていないみたい。まぁ確かに、男の子なのに女の子に見えるなんて、嫌だけどね。
「じゃ、二人とも、自己紹介よろしく!」
「はい、僕は『久遠 奏磨』っていいます。よろしくお願いします♪」
「俺は『来栖 友希』だ!みんなヨロシクな!」
『『『………………俺……?』』』
あ、みなさん、友希が俺って言ったから理解出来てない見たいです。
『女の子だよね?かわいいなぁ』
『彼氏はいるの!?』
『久遠くんとは付き合ってるの!?』
……みんなが友希を女の子として見始めた。チラッと隣の友希を見てみる。
「なぁ、奏磨、あいつら消していいよな?あいきゃんふら~いだよな?」
友希が肩をプルプル震わせながら聞いてきた。
これは相当ご立腹です。
「うん。僕は全く構わないよ」
「そうか……!ありがとう……!ククク、テメェら覚悟は出来てんだろうなぁぁあ!!」
『『『ひっ、ひぃぃぃぃっ!!』』』
バキッ、ズゴッ、グシャ、メシャァァ!
…………何があったかは、ご想像にお任せします。
「みなさん、友希を女の子扱いすると、あぁなりますよ?気を付けてくださいね?」
友希の手によって肉塊となったクラスメートを指差しながら言う。
あぁ…南無阿弥陀仏……。
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