第1章 「空駆天馬の一日」

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エレベーターに乗って駄菓子屋のある5階フロアで降りた三人の目の前に、目的の店の前に出来ている長蛇の列が飛び込んできた。 「うわー、こんな並んでんの? マジかよ~!!」 「まあみんなの評判も良かったからね~、これだけは仕方ないよ」 「そうだぜ天馬。ここで諦めたら、ここまで来た意味無くなっちまうじゃん?」 「・・・だよな。仕方ねぇ、並ぼうぜ」 諦めがついた天馬一行は列の最後尾に並んだ。しかしこの駄菓子屋は客の回転が早く、並んで5分もしないうちに三人も店内に入る事が出来た。 専ら駄菓子目当てに目を輝かせている子供に混じって、幼少の頃を懐かしみながら店内の雰囲気を楽しんでいる大人たちの姿もあり、思いの他賑わっている。天馬たちもそれぞれお目当ての駄菓子を手に取り、小さなカゴの中に入れていく。こうして15分程で買い物を終えた三人は駅ビルを出ると再び自転車に乗り、さきほど待ち合わせしていた公園に向かっていった。
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