現実とは

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「おじゃましまーす」 吉川さんは顔をきょろきょろさせている、同じマンションなのに 「キレイだねー。 流石遥香ちゃん!」 吉川さんの方が綺麗ですっていう返事は心の中で 「そうですか? 物が少ないからかなぁ」 高校生だからあんまり家具とか高価なものは買えないし… 「あたしはこれくらいの方が好き …あ」 吉川さんは何かを思い出したようだった 「どうしたんですか?」 「初めて遥香ちゃんに会った時の事、思い出しちゃった あの時と、逆だね」 ──あの時 私が東京に来てすぐでマンション見つけられなくて泣いてたこと…? 確か吉川さんが家にいれてくれて、隣だってわかって 私はあれから吉川さんがすごく好きになって 覚えてて、くれたんだ… 「え、ちょっ 恥ずかしいのでやめてください!」 たぶんまた顔真っ赤なんだろうな
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