Episode1 1

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俺の名前は緑川司。大阪にある大学で法医学を勉強している。 今、俺はとある島を目指していた。その島には呪われた人形があると言われている。 何故そのようなものがある場所にわざわざ行くかというと、俺が所属しているオカルト研究会、略してオカ研の活動の一環として行くのだ。 ちなみに今、俺はバスの中で2時間半揺られているわけだ。 そんなことを思っているとフェリー乗り場についた。 俺は荷物を持ちバスを降りる。(勿論金は払った。) 俺は当たりを見渡してみる。すると、乗り場の近くに同じオカ研のメンバーが3人待っていた。 俺は急いでそこに向かう。すると、こちらに気がついたのか1人が手を降った。 司「わりぃ。遅れちまって…。」 楓「ホントですよ!」 眼鏡をかけていて、髪を後ろで結んでるこいつはオカ研の部長である野々宮楓である。 宏人「まぁまぁ、落ち着いてくださいよ。」 ニット帽をかぶり、首からカメラを提げているのが本能寺宏人である。 睦月「そうだよ、楽しみなのはわかるけど…ねぇ?」 お嬢様風な雰囲気溢れる口調とウェーブがかかった髪が特徴的なのが宇都宮睦月。今回はこの睦月の提案で行くことになったのだ。 司「だからこうして謝ってるだろ?」 楓「まったく…次は絶対に遅れないでくださいよ!」 司「へぃへぃ、じゃ行こうぜ。」 そう言って行こうとすると睦月に止められた。 睦月「待って!」 司「なんだよ…もしかして言い出しっぺの癖に怖くなって帰りたくなったのか~?」 少し睦月をおちょくって訊いてみる。 睦月「そうじゃなくてね……。」 司「そうじゃなくて?」 宏人「睦月のご両親を待ってるんだよ。」 ごもっている睦月の代わりに宏人が答える。 司「ご両親?なんで?」 睦月「実は…今から行く島はうちの所有地でして…あっ、その前に祖父が亡くなった辺りから話したほうがよかったかしら…兎に角、祖父の遺言には財産は全部あの島のどこかに隠してある、とあって…。」 話がぐちゃぐちゃなのはご愛嬌。 司「家族総出で行かなければならないが、怖いから一緒に行ってくれ…と、そんな感じか?」 してやったりな顔で言ってやる。 睦月「怖くなんてないです!」 頬を膨らませ、今にも泣きそうな目になる睦月。
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