Episode1 1

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司「それより、何時になったらご両親さんは来るんだ?」 時計を探して辺りを見渡す。ちょうど携帯の充電が切れたのだ。 宏人「11時20分だよ。」 宏人が腕時計を見て答える。もう、お昼時だ。 すると、タクシーが止まり中からスーツでビシッと決めた2人の男女が下りてきた。1人は如何にもどこかの組の人はみたいな雰囲気を持つ人で、もう1人は女社長と言った風貌だった。 睦月「お父様!お母様!」 睦月が下りてきた2人に手を振る。すると2人は此方に歩いてくる。 睦月「お久しぶりですお父様、お母様。」 師走「久しぶりだなぁ!大きくなっちゃって!」 卯月「ほんとねぇ…。」 師走「ところで、そいつらは?」 睦月「先日話したオカ研のメンバーです。」 楓「野々宮楓と言います。」 宏人「本能寺宏人と言います。よろしくお願いします。」 司「緑川司です。よろしくお願いします。」 一通り此方が挨拶をすると今度は睦月が紹介をし始めた。 睦月「私の父の宇都宮師走です。父は外資系企業の社長をしています。」 師走「よろしく。」 組の人ではなかった。すげぇ失礼だな俺。 睦月「母の宇都宮卯月です。母は大手化粧品メーカーの社長をしてます。」 卯月「よろしくね。」 社長ばっかだな。社長令嬢をからかいまくったけど…大丈夫だよな? すると、卯月さんが俺の方に寄ってきた。卯月さんは顔をまじまじと見た後にっこり笑った。 卯月「あなたが司君だったわね?」 司「あ、はい…。」 卯月「そう…睦月をよろしくね?」 司「は、はぁ…。」 なにをよろしくなんだろう…。 師走「そろそろ行こうか。」 そう言うと宇都宮親子はフェリー乗り場とは違う方向に向かった。 楓「あれ…フェリー乗り場はあっちじゃあ…。」 睦月「うちが所有するクルーザーで行きますわ。」 睦月が手招きをする。 楓「…あぁ…そう…。」 楓は睦月の後をついて行く。俺と宏人も少し遅れてついて行く。 司「なぁ宏人。」 宏人の方を向かずに訊く。 宏人「なんだい?」 宏人も俺を見ない。 司「睦月のやつ…マジでお嬢様だったんだな。」 宏人「僕も初めて知ったよ…。」
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