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Side F-02
目を覚ましたとき見知らぬ天井を見た。
体がまだ痛い
此処は何処だろう………
体を起こす。
周りを見回す。
「起きたようだな」
入り口と思われるところに知らない女性が居た。
女性は長い髪をゴムでポニーテールにしているようだった
「そう警戒するな、私はお前の味方だ……」
女性が優しい声で言うが雰囲気は軍人とは違うがどことなく張り詰めた感じがする。
「私は佐藤裕希(さとうゆき)このレジスタンスのメンバーだ」
「え…………レジスタンス?……」
思わず声をあげる。
「どうした?」
裕希と名乗った人が不思議そうに訊いてきた。
「いいえ……なんでもないです」
私は平常心を装う。
「そうか、で?お前の名前は?こちらから名乗ったのだから名乗るのが礼儀であろう」
裕希が訊いてきた。
「えっと…………私の名前は………F…」
私は咄嗟に口を紡ぐ。
危なかった、間違えて本当の呼び名を言うところだった。
「私はシアールって言います」
「ふむ………何故言い直したのかはあえて気にしないことにしよう………」
この人……鋭い……下手なことをすると絶対に見破られる………そんな気がした…
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