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「ねぇねぇジークの話を聞かせて」
ある家の一室で老婆の体を揺らして少年が駄々をこねていた。
すると老婆はしょうがないなという顔をしながら少年の顔を見る。
「仕方ないの~。昔ジーク・ハントという若者がおったそうじゃ。そいつは狙った獲物は絶対に仕留め、あらゆる依頼を忠実かつ絶対に遂行したそうじゃ」
「じゃあさ、そのジークって人は少年の時から凄かったんだね!!」
少年は目を輝かして言うが、老婆はそれを強く否定するかのように首を横へ何回も振る。
「いんや、少年の頃はただのいたずら好きのガキじゃった……」
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