2834人が本棚に入れています
本棚に追加
「起きろ~ジーク」
気持ちいい陽気の朝――デビが勢いよくジークの上に乗っかってきた。
「うぇ、デビ重い……」
「ごめんごめん」
デビはジークの上に乗りながら謝ってからジークから降りた。
「そういえば今日スーラのレースの日だったな」
ボサボサになった髪の毛を掻きながらジークはいい、ベッドから出た。
その後ジーク達は服を着替えて歯を磨き、二号室のジャック達の部屋に行った。
「ちわ~す」
クロ達の部屋に入ったジーク達は元気よく挨拶する。
「来たか……」
二人が部屋に入って来たのを確認して、紅茶を飲んでいたクロがいう。
「お前達早く来い、もうレースが始まるぞ」
そういいジャックの元に全員が集まってテレビに釘付けになる。
「そういえばレイさんは?」
部屋の中にレイがいないことにデビか気づくと、ジャックはテレビの画面の中を指さした。
「あっ、何でレイさんもレースに出てんですか?」
「レイさんはガイドだ」
スーラの隣の助手席に座っているレイを見てジークがそう言うとクロは呟くようにいう。
「このレースはな先ず小型の船で隣の島に行き、次に車に乗り換えて空港に行き、そして飛行機でこの島に戻って来る。その道が結構複雑な道だからガイドが必要なんだ」
「ジャックさんもう始まりますよ」
クロの声に全員反応して、再びテレビを見た。
最初のコメントを投稿しよう!