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それからしばらくしてジークは目を覚ました。
「気がついたか?」
「ここはどこ?」
ジークが店の人に聞くのも無理もない。
さっきまで自分は店の中にいたのに、目を覚ますと広い場所に出ていたから。
すると店の人はジーク達を見て申し訳そうな顔をして頭を掻きだした。
「実はさっきの飴は食べた人の才能を調べる飴なんじゃ。
才能がない者は普通に甘く、飴を辛いと思った者は人とのコミュニケーションが得意な者。
次に飴を苦いと思った者はパソコンなど機械類が詳しくなり、そして気絶するのは――」
「気絶するのは?」
固唾を飲んで恐る恐る聞いてみるジーク。
「あらゆる危険なミッションを忠実にこなすスパイの才能――、つまり君は将来すごいスパイになる可能性を秘めているんじゃ」
そういい店の人がジークに指さす。
「……えぇ~!!!」
三人は顔を見合わせ叫ぶ。
その驚き声は広い大地に響き渡った。
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