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「ほとんど、風なんて使えないけど…」
ポツリと言う言葉に誰も聞くわけがない。
「それでも凄いって!!」
バシバシと右肩を叩く伸士。
先ほどから、伸士が興奮しすぎて怪我をしている右肩をお構いなしに触れてきている。
褒められたことは嬉しいが、それよりも肩の痛みのほうで逆に殺意が湧く。
「でっ、ではこれで今日の授業は終わりよ。明日も授業があるから夜更かしはせずに早く寝て遅刻しないようにしなさいよ」
雪の言葉にみんなは返事を返す。
「じゃ、解散!」
雪がスタジアムから出て行くと他の生徒達はそれぞれ各自の行動に移る。
スタジアムを後にする者、魔法の練習をする者。
俺達はというと…
「さて、終わった事だし自分の部屋に帰ってゆっくりするか」
「昨日ね、美味しいケーキ屋見つけたからみんなで食べに行かない?」
伸士の言葉を遮る訳もなくさなは口にする。
そんな甘い単語にある人物は食いつく。
「ケーキ?」
「そおそお、由利奈ちゃん食べに行こうよ…男達のおごりで」
「それは、いいわね」
バシッとお互い握手をして何かの契約を交す。
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