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「ッて、俺達の奢り?」
伸士の言った事に俺達男二人は頷く。
「当たり前でしょ?」
「そおそお。じゃないと、伸士君」
さながそこまで言って伸士を手招きして耳元で何か呟く。
「ふむふむ……………本当か?」
伸士の目つきが変わる。
「よし、いいだろう」
えっ?
俺と一樹の目が丸くなる。
何かを言われた後、あの伸士がさなの言いなりになりやがった。
何を言ったのか知らないが恐るべし伊吹さな。
「で、君達もいいよね?…そういうことで?」
そして、向けられた視線。
なんとも言えない威圧に俺達二人は頷く事しか出来なかった。
「よしっ、じゃ……行っちゃいましょう」
にっこり笑うさなに俺と一樹は恐怖を覚えたのだった。
さなを先頭に俺達のグループはスタジアムを後にした。
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