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もし、俺が何か喋ってたらこのようになっていたのか……
地面に倒れ込んで気を失っている伸士を見て鳥肌が立つ。
再度、女っていう生き物は恐ろしいと認識した瞬間だった。
「やっぱりこれも捨てがたい……」
かの鏑木財閥の娘がケーキに振り回されてる姿は、なんとも言い難い光景だ。
権力を使えばこんなケーキいつでも食べれるだろ。
「う~。よし、決めた!」
俺が一番聞きたかった言葉がやっと由利奈からの口から聞き取れた。
ホッと胸を撫で下ろす。
「私も決まったかな…。のどかちゃんはどう?」
「私も………決まったよ…」
三人とも決まったので各自店員にそれぞれ注目をしていく。
しかし、ある一人だけは意味を分からない事を口走っていた。
「そうです。端からあそこの端まで全種類一個ずつください」
今さっきなんて言った……?
全種類?
「……って、おいっ!全種類食うのか?」
「なによ。文句あるの?」
「全部食う気なのか?」
恐る恐る。本当に恐る恐る刺激をしないように尋ねる。
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