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「ふぅ~。やっと終わった」
疲れきった体を伸ばすように両手を青空の空に向かって叫ぶ。
俺の名前は影山黒斗、ギルド“フェニックス”に所属する、1番隊隊長“暗黒の殺戮者”の二つ名をもっている。
「黒斗お疲れ~」
魔力の気配を感じた瞬間と同時に後ろを向くと青いコートを着た青髪の少年が大剣をかついで声をかけてきた。
「あれ、裕鬼も終わったのか?」
「あぁ、やっと終わったよ。なかなか、手ごわかったけどな。」
疲れた顔で、異空間に大剣を終いながら言ってきた青髪の少年は、同じギルドに所属する、3番隊隊長の“冷酷の幻想者”。
「ハハ、たしかにあいつらは強いな。」
俺は苦笑いで裕鬼に言った。
「お前こそ、この数をあればの短時間で倒したのか?」
裕鬼は視線を周りに向ける。
二人の周りには、1000頭を越える魔物の死体が大中さまざまに切り刻まれた姿で大地いっぱいに広がっていた。
空は青、大地は地獄絵図。魔物の死体の下には黄緑色に生えた草がチラっと見える。
「そうだけど」
「・・・さすが、“暗黒の殺戮者”だな」
若干、引きつった顔で裕鬼は周りを見渡している。
「お前こそ、Xランクの“アースドラゴン”5頭を倒したのは、凄いと思うけどね。3番隊隊長の“冷酷の幻想者”さん」
俺が裕鬼を褒めたら、急にニヤニヤしだした。
「やっぱり? いや~実は、前々から思ってたんだよな~。 もしかすると、黒斗より強いんじゃねぇ~?」
急に、自信満々になった裕鬼の姿をみて、俺は冷たい目で見る。
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