1980人が本棚に入れています
本棚に追加
「ようやく戻って来たよ…」
「あれがパパがいた所なんだ。」
ここはドラゴンの住む都市であるゼスラントである。空に浮かぶ都市であるゼスラントの端の方にある展望台から剣を腰にさした少年と銀色の髪を持った少女が手を繋いで雲の下に広がる美しい町を見ていた。普通の人が見ると完全に兄妹に見える。
そこにある町は少年が所属していた騎士団がある町だった。
「パパ、すぐに戻るの?」
「うん、まぁ…シズさんや長さんに挨拶してからだけどね。」
「う~ん、シズお姉ちゃんはともかく、あのおじいさんは私…嫌い。パパのことおもいっきりイジメたんだもん。」
少女は頬を膨らませながらそっぷを向く。
少年は笑いながら少女の頭を撫でる。それにより少女は恥ずかしいのか顔を赤くした。そんな時…
「こんな所にいた!もぅ!何も言わずに出て行って!カイルもエリィちゃんも心配したじゃない!」
一人の女性から空から二人のもとに下りてきた。その女性は最初はやや怒っているように見えたが、二人を見つけて安心したのか笑顔になった。
「シズさん、すみません。セイントムーン王国が見えたのでつい…」
「シズお姉ちゃんはパパが何も言わずに帰ったと思って焦ったんだよね~」
「んなっ!」シズは図星だったらしく、動きが止まる。
最初のコメントを投稿しよう!