あの瞬間から

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里奈side 夜、クラブに通う日々。 「ねえ。お姉さんまじ綺麗だね!良かったら一緒に飲もうぜ」 バーカウンターに座る私の横に図々しく座り話しかけてくる男 「お酒がまずくなる飲み方はしたくないの」 私はそう言ってお酒を片手に席を立った 「‥‥ちっ!なんだよ、少し美人だからって‥‥‥」 後ろから男はそうブツブツ呟いている 「里奈さんかっこいい‥!」 後輩が私に近づき笑顔でそう言う 里「あんな男について行っちゃダメだからね」 「はーい!でも里奈さんが恋する姿も見てみたいかも」 里「私だって恋ぐらいするよ?(笑)」 「期待してます。まぁ里奈さんスタイルも顔もいいし、敵なしですね」 そう言って人ごみの中へ歩いて行った後輩 確かに寄ってくる男なんて星の数ほどいる お酒だってお金だって簡単に手に入る こんなに完璧な毎日を過ごしてるのに‥‥‥ 「何故こんなに悲しいの。」 そう言葉にしてみたけど 大音量で音楽が流れ続けるこの場所では自分の声さえ聞こえない 男と女 求めるのは体かお金か‥‥ そこに”心”など必要ない
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