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赤い少年、赤城紅葉は
真っ白な僕に告げると
まるで僕が名乗るのを
待つように動きを止める
どうやら名乗るのは
この世界のルールらしい
だが真っ白な僕には
名乗る名が無い…
名乗る時間を
与えてもらっても
困ってしまう…
赤い少年、赤城は
少し首を傾げ少し唸ると
ア、なるほど…
パンと手を叩いて
納得したように呟いた。
直後、赤い少年、赤城は目の前にいた
かッは…!?
鋭い痛みが全身を駆けた
口から血が込み上げ
赤い少年を更に赤く染め上げる
赤い少年の腕は僕のみぞおちを打っていた
瞬間、重力が後方にあるように壁に吸い寄せられ叩きつけられた
赤城は更にもう一撃加えようと僕との距離を縮め振り下ろすが空を切り壁を突き破った
そこに白い少年はない
赤城はよけられたことに動揺が隠せない
あり得ないという表情を見せる
僕の意志ではなく身体が反射的に回避行動から攻撃に移る
まるでさっきの一撃をトレースしたかのような一撃をみぞおちに与える
瞬間、赤城に重力が働く
赤城は垂直に
地面へ叩きつけられた
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