理想とかけ離れた王子様

2/7
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
いつかは必ず白馬に乗った王子様が来る--そんな風に思ってたのは、18才まで。 高校を卒業して大学に進学してみると 現実はそう甘くないことを実感した。 理想のためには、努力が必要だと周りの友達は言う。 オシャレも、合コンも、全ては努力なのだと。 でも、どうしても私はそのノリについて行くことが出来ずにいた。 その結果、努力をした友達には彼氏が出来、私には彼氏は出来なかった。 大学2年の夏。 「じゃ、加奈子!私デートだから帰るね」 「あ、うん。じゃぁね。楽しんできて」 「もちろん!」 いつも一緒に帰っていた親友の梨華は、私と一緒に帰らなくなった。 不思議とムカつく、とは思わなかった。 親友が幸せなら、それでいいと呑気に考えていたのだ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!