勇気のなさだけは 負けるかも、 他は完璧だけどな!

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高校二年生になって、違うクラスになっても廊下で俺とすれ違った後は、幸せそうに笑ってくれた。 目が合うとあわてふためいて顔を赤くして、隠れるように早足で歩いていった。 その行動一つ一つが嬉しくなり始めたのは、この頃からだった。 彼女は彼女なりに告白されたり、特定の男子と仲良くなっていったようだが、俺に見せる表情はいつも俺にだけ向けられていて、それがとても愛おしかった。 だけど高校三年生になる直前だった時に彼女など作っている場合ではなかった。俺には大学に行って、弁護士になるというずっと昔からの目標があったから。 三年生になっても彼女とは違うクラスだった。彼女と俺の関係は中学三年生の頃からずっと変わらず、だけど俺の気持ちだけは確実に変化していた。
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