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「俺も好きだよ」
う そ
完全にそう動いた唇は、その後実際に声を出した。
「うそでしょ?」
「ほんとだよ」
人生で初めて想い人に気持ちを伝えた俺は、恥ずかしくて目をそらした。
「ほんとに 沢村が好きなんだよ」
「だって うそ……
す……な…………
え……うわあ……」
あたふたと小動物のように動く彼女の頭に手をおいて、落ち着いてと言うと、今まで見たことないほど顔を赤くして、口をパクパクして目をまんまるにさせた後 ほんとに……?間違えてない…?と顔をのぞき込んできた。
「間違えるわけないじゃん」
思わず吹き出すと良かったって俺が大好きな幸せそうな顔で笑った。
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