勇気のなさだけは 負けるかも、 他は完璧だけどな!

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二人で教室に帰る道すがら、彼女はちょっと引きぎみに声をかけてきた。 ねえねえ、あのね、一つだけお願いしてもいいですか? できる範囲ならと微笑み返すと、 「一回だけでいいから、手、繋いでもいいですか?」 可愛いな!!と思わず顔を手で覆うと、ごめんなさい!出過ぎましたよね!なんてわたわた言いながら良いです、大丈夫ですと断りを入れてきた。 「いいよ、手つないでも…俺もやりたい…かも」 うわあああ なんてこと言っちゃったんだろ恥ずかしい!でも差し出した手は引っ込められない。どうしようどうしようと頭でぐるぐる回る自責の念を追い出すくらい暖かい手が俺の掌に重ねられた。 「…………ありがとうございます…」 恥ずかしがりながら手を繋ぎあった二人が帰ってきたとき、和んだのは教室にいた全員だった。
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