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「真人(まさと)! 何をにやけてんの! また妄想?」
「おっ? べ、別に。 な、何でもねぇよ、バアカ」
「はっ? バカ呼ばわりかよ」
ガードレールに寄りかかる親友の沙夜(さよ)。まったく、空気の読めないやつだ。呼び出されるから、せっかく出てきてやったというのに。
オレから二次元を引き離すとはいい度胸だな、ちくしょう。
でも、もしかしたら二次元とは永遠におさらばか?
ふふふ、楽しみだ。
「マジキモいね、真人」
あわれみを含んだような表情の沙夜。両手を広げて……そんなに呆れんでもいいではないか。
「キモくてけっこう。 泣きをみるのは沙夜の方だ」
沙夜はオレの言葉の意味が分からないようだ。首をかしげている。
ま、後で思い知るさ。
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