プロローグ

3/4
前へ
/70ページ
次へ
『実はな、パパ再婚しちゃったんだ。てへ♪』 「てへ♪ じゃねーよ!!」 なんで俺の親父はこんなに軽いんだ……。 再婚って、そんなに軽い話題じゃないだろうに。 だけど、あの親父の再婚はこれが初めてじゃないんだよなぁ。 『でさでさ、ここまではお前にとっちゃどうでもいいことだと思うんだ』 「ああ。その再婚相手と一緒に暮らすわけじゃないからな」 俺は今、きさらぎ寮というところに住んでいる。 ちなみに寮生は俺をあわせて四人しかいない。あとぼろい。 とまあそんなわけで、現在親父とは別居中なのだ。 高校を卒業したら就職して一人暮らしをしようと思っているから、これから先親父と一緒に住むことはないだろう。 故に親父の再婚など、俺にとってはどうでもいいことなのだ。 ……本当はどうでもよくないことなんだろうけど。 『で、ここからが重要なんだ。厄介なことに俺の再婚相手子持ちだったわけよ』 「なに!?」 子持ちだと!? 今までそんなこと一度もなかったのに!! どんな人生歩んでやがんだあのクソ親父は!?
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

340人が本棚に入れています
本棚に追加