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ギィィィィ……
1の部屋の扉が開いた。
窓もない。
隙間もない。
あるとしたら、天井に空いた穴だけ。
ギィィィィ
パタンッ
ドアが勝手にしまった。
カチッ
鍵が閉まる音。
「さぁここがあなたの人生です」 いつの間に来たのか、斉藤貴史の後ろにキオウが立っていた。
キオウが言った瞬間、天井に空いた穴から何かが漏れる音が聞こえた。
「あなたの人生は、ガス死です」
キオウは笑顔で人生を告げた。
「う……あ…あ……」
斉藤は、逃げるようにドアに向かった。
「フフフ……もう逃げられませんよ?」
斉藤は、ドアを叩き始めた。
「はぁ、何度ドアを叩いても無駄です。これがあなたの人生なんですから」
フフフ……
すごく苦しそう。
バタンッ
とうとう斉藤は床に倒れた。
かろうじて息は、していた。
「う……た…すけ……ろ…」
ゴンッ
斉藤は、死んだ。
俺を睨んでる。
アハハハ
何て楽しいんだろう。
こんなゲームは、止められない。
「あーあ、こいつも早く死んじまったなー」
ドアの前から声が聞こえた。
「……なんだ、リオウか……」
声の主は、リオウ。この館で仕事をしている人だ。
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