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口を開いたのは主に女子生徒であったが、そのどれもが憧れの眼差しを麗美たちに向けた言葉だった。
あまり言葉が出てこない男子生徒は、女性陣に目を奪われていた。
これはどう見ても、明らかに麗美への恐怖は多くはなかった。
「どうして立ち止まるのかしら」
「きっと……綾音さんに近寄れないんだよ」
「どちらかというと、麗美さんじゃないかしら?」
「麗美さん、綾音さん、多分両方だと思いますよ」
「麗美ちんも綾音んも瀧崎君も全員そうだから!」
そんなことは露程も知らない麗美たちは、のんきにそんな会話を交わしていた。
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