三度目の桜風

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  「これより、第一学期始業式を執り行います」 そして、竜彦の言葉により、式はいつものように滞りなく進み、麗美たちが体育館に移動してから程なくして今日は解散となった。 「またいつもみたいに皆さんとご飯でも食べて帰りますか?」 「あ、うん。お昼は真奈美に急かされて食べ損ねてたんだよね」 在校生が退場し始めるなか、侑莉と麗美は相変わらず体育館の後ろのほうの壁に寄りかかって、仲睦まじく談笑していた。 そんな二人に視線を送るも、在校生は気にとめるだけ無駄だということがわかってきたのか、素直に退場していった。 そこへ不意に、竜彦が生徒の間を割って二人のもとへと歩いてきた。 「ほんっと坂原がいると仕事しねえよな侑莉は!」  
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