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「これより、第一学期始業式を執り行います」
そして、竜彦の言葉により、式はいつものように滞りなく進み、麗美たちが体育館に移動してから程なくして今日は解散となった。
「またいつもみたいに皆さんとご飯でも食べて帰りますか?」
「あ、うん。お昼は真奈美に急かされて食べ損ねてたんだよね」
在校生が退場し始めるなか、侑莉と麗美は相変わらず体育館の後ろのほうの壁に寄りかかって、仲睦まじく談笑していた。
そんな二人に視線を送るも、在校生は気にとめるだけ無駄だということがわかってきたのか、素直に退場していった。
そこへ不意に、竜彦が生徒の間を割って二人のもとへと歩いてきた。
「ほんっと坂原がいると仕事しねえよな侑莉は!」
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