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麗美の視線の先にいるのは、髪をふたつに結って赤い眼鏡をかけている少女、上松真奈美だ。
金髪の少女にできた、最初の親友であり、よき理解者だ。
去年のことなのに、出会ったときのことが麗美にはひどく懐かしく感じられた。
「なんか楽しそうだね、真奈美……」
「そんことないよ?ふふっ」
「…………はぁ」
麗美を急かすわりには、余裕綽々といった感じで楽しそうに真奈美は笑う。
そんな彼女に、麗美はもうひとつ嘆息。
真奈美が何を楽しみにしているのか理解できないまま、麗美は家を後にした。
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