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桜も徐々に咲き始め春の兆しを見受けられる。まだちょっと肌寒いけど。
「はぁー。浩介くんにはあたしより、もっといい子がいると思う。か・・・。ハハッ。」
思わず俺、武田 浩介(たけだ こうすけ)は吹き出してしまった。酒が回っていたせいもあったのだろう。
「彩音先輩よりいい女なんかいねーよー。」
思わず俺は大声で叫んでしまった。
そう俺は今日同じ大学の1個上の鷹島 彩音(たかしま あやね)先輩にふられた。先輩は俺にはもっと相応しい人がいるって言ってた。
「相応しい?俺には先輩は高嶺の花過ぎたってか?」もぅ笑うしかない。悲しすぎて、涙なんて出てこなかった。
「確かに俺はカッコよかねぇけどさ。」
池の水面に映し出された自分の顔を見て呟く。
彩音先輩のことは忘れよう。確かに俺には手の届かない存在だった。
そう自分に言い聞かせたが、涙が止まらない。
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