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仕事を定時で終わらせることが出来てロッカーで帰り支度をしてると
「コレ、使いかけだけどあげるからさ」
背後から突き出されだされたのは休憩室でみた五千円のマスカラ。
後ろを振り替えると、一美がいた。
「これつけてダーリンに会ってきたら?栄養ドリンクよりはお肌に潤いが戻るよー」
はい、と言って私の手に五千円のマスカラを握らせ着替えを始めた一美。
「や、だって五千円もするの貰えな…」
一美が手で私の言葉を止めるから、そこまでしか言わせてもらえなかった。
そして
「たまにはさ、ラブラブな時間を過ごすのも、悪くないよ?あんた達はドライすぎんのよ。その変わり、来週のランチ奢りね。」
パタンとロッカーの扉を閉めると、じゃお疲れ、と行ってしまった。
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