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「プラス、カバン持ちだな」
ニヤリと笑った。
「ラルア…今回は、なんか酷いよ?」
「アーリーの先導を信じると必ず道に迷うからな。重症的、方向音痴を自覚するのだ。今度から私が先導役になるっ」
「あ、はい………」
反論できなかった。
全く、その通りだからだ。
毎回、僕が道を決めると、その道は間違っていて途方に暮れる結果は1度や2度ではないのだから。
こうして荒野を走る列車内、大声でのゴタゴタは、終了した。
ようやく二人の口論が収まるとシーンと車内は、静けさに包まれる。
どれだけ二人がうるさかったのかは、明確だった。
ふぁーっとラルアがあくびをする。目を擦った。
「疲れた。私は、寝るとしよう。乗り換えの駅まで着いたら絶対起こすのだぞ」
「わかった。おやすみ」
ラルアは、きっと怒り疲れたのだろう。
正直僕も眠たい。
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