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「むむむ…、このっ…よくもやってくれたな…」
顔が赤い。
耳を抑えながら、睨みつけてくる。
ガタンッ
列車が止まった。
「タミン駅です。お忘れ物の無いようお降り下さい…」
「あっ!行くよラルア!」
必死に急かす。
「ちっ…もう着いたのか。んじゃ荷物よろしく」
「あっ!ちょっと…!」
ラルアは、一人何も持たず列車を降りてしまう。
僕は、急いで座席の上の棚からトランクとラルアのリュックをもった。 そしてラルアの後を追って僕も列車を降りる。
そのすぐ後列車の扉が閉まり、またゆっくりと動き出した。
すっかり暗くなっている。
「こんな外れの駅に、王都行きの列車が本当に来るのか?
もう夜になってしまったぞ!」
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