猫には猫の学校がある!

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「よし、魔導学第一クラス始めるぞ。」 「でもネスタ先生、あの二人がまだ来てません。」 「珍しいな…。あいつら魔導学はいつも受けていたんだが…。」 「…いやぁ~、すんません。遅れました~。」 「よし、揃ったな…。お前ら、『ボックス』の中の物全部出せ。今日は『ボックス』を作り直す。」 「めんどくさいニャ。なんで今さらそんな事しなくちゃいけないのニャ。」 「お前らが今使ってる『ボックス』、それは練習様の物だ。正式な『ボックス』に付加されている能力を省いてある。今から説明するから今までの『ボックス』にそのイメージもプラスして発現させてみろ。」 「…(ボックスってどうやるんだっけ。最初にやったきりだから覚えてねぇよ。)」 「アホが混ざっている様なので基本から説明するぞ。」 「ビヨン言われてるぞ~。」 「うるせえな、自分が覚えてたからって調子乗んなよ!」 「そこのアホ二人、静かにする様に。…では、説明を始める。まず、基本はこの世界とは異なる空間を意識する事だ。その異空間の一部を区切る事で自分だけの小規模な異世界を創り、その空間に色々な特性を付加し、それを使って様々な物質を保管する事が出来る。そこで、絶対に付加しなければならない特性がある。では、名誉挽回のチャンスだ、ビヨン。」 「いや~、分かんないっす。」 「アホとしては完璧な回答だな。代わりに…。そうだな…、じゃあ遅刻した罰だ、ループ。」 「遮断だニャ。」 「そうだ。これをしないと自分の意志とは関係がないところで他の空間に繋がってしまう。さて、ここまでが復習だ。正式な『ボックス』についてだが、今までに『ボックス』に食べ物なんかを入れて傷ませてしまった経験のあるやついるか。」 「俺パンを入れていたのを忘れてカビ生えてた事が…。」 「食べ物以外に武器なども長時間、今の『ボックス』に入れておくと、錆びてくる等の劣化が進んでくる。そうなると取り出した時になって、薬や食糧、武器等が使い物にならん。その防止のために、『ボックス』には状態維持の魔導を付加するのが一般的だ。状態維持の魔導、これには『キープ』という呼び名があるが、このイメージは時間の流れをせき止めるという感覚だ。実際には少しずつ時間は進んでいるが、大体3660分の1に抑えられる。これによって劣化はかなり防ぐ事が出来る。まず、これを付加するのが一つ。」 ※字数の都合で次ページに…。
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