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と、祐護は感慨深く思うのだった…が、すぐにそんな事を考えている状況では無いと思い当たり、戦場へと注意を戻すのであった…
相変わらず最前線ではこちら側が優位に戦闘を続けている。
魔王軍側は、最後の砦を守る軍勢にしてはあまりにも脆く、魔族とは、ここまで弱いものなのかと誤解してしまう程の戦いぶりであった…
…おかしい…あまりにも脆過ぎる…あの程度では無い筈だ…
周りの者達はランディウスを除けばそんなおかしさを感じていないらしく、自分の出番を今か今かと意欲高く待ちわびていた…
確かに、これまでの戦いで魔王軍の中核を担う軍勢を打倒して来た。が、魔族の力は元々人間を軽く凌駕する。
いくら中核を担う軍勢を排除したと言え、油断出来る相手は無い筈。
そんな考えが祐護の心を支配し、不安の影を振り払う邪魔をするのであった…
…なんだ?…どこかがおかしい…………そうか!
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