#Chapter.6#

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一瞬だけ安堵するギャグルに対し、ミリアは「もっと有効な方法があったんですよ」と言い出した。 「ゆ、有効な方法?」 「えぇ。グランドキャンサーに、鉱脈を探させようと思いましてね。本来グランドキャンサーは、岩石を餌にするんです。で、この魔法使いたる私めが、封鎖された鉱山の奥地にて、魔法によって人語を理解させたグランドキャンサーを1匹、この町の人々に差し上げようと思ったんですよ」 パチッと指を鳴らしたミリアは、地中から飛び出して来るグランドキャンサーをギャグルに見せた。 と言っても、凶暴性は一切なく、外見も可愛らしく変わっていた。 当然ながら、背中には魔晶石を生やしていない。 「こ、コレは…!?」 「可愛いでしょう?石しか食べないし、人畜無害。オマケに鉱脈を探し当てる程の能力があるんですよ。これなら、貴方が封鎖した鉱脈を使わずとも、コイツが代わりの鉱脈を見付けてくれるって訳です。あ、それともう一つ、大事な話しなんですが…あの封鎖された鉱山、あちこち魔物が出入りした形跡があったんで、出入口とを魔法で封印しておきました」 「な…何だって!?」 .
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