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だが、そんな騒ぎ出していたのも束の間──
バンッ!!
「コレは一体、どういう事か説明して頂きたい!!」
酷い剣幕で部下を引き連れながら酒場にやって来たギャグルは、私やミリアを睨みつけた。
まぁ…何を言いたいかは、判っているがな。
「ギャグル少佐?如何した?」
「如何したではないですよ!?」
私やミリアが座る机に、ギャグルは先程の取り引きで手に入れた魔晶石の入った小袋をたたき付けた。
「魔力を込めてみても、そちらの魔法使いの様な事は出来ませんでしたよ!!そりゃそうですよね…コレは、単なる硝子で出来たガラク───」
「待ちなよ。軍人さん…」
ニッコリと笑顔でギャグル達を見る鉱夫達は、先程取り返した鉱山の権利書を見せ付けた。
「そ、それは私の──」
「馬鹿言っちゃいけないねぇ。俺達、そこの勇者サン達と"合法的"な取り引きしたんだ…でよ、もしアンタ等が俺達と"体力勝負"して勝てる自信があるってんなら、この権利書を渡しても構わないぜ?」
「い、いや…それは…ギャアーッ!!」
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