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自身の胸に右手親指を示したミリアルドに、私はア然とした。
人違いならぬ『魔物違い』なのだから。
「…ごめんなさい。私が勘違いしていて…」
「あ、いや…判りゃ文句無いし。それよか詳しく聞かせろ。今、この国で何が起きているかをよ?」
平常心を取り戻したミリアルドは、席に着いて私の話しを聴き入った。
私が話した事は、ハイランド王国では近頃魔物の襲撃率が突然高くなり、様々な町や村では農作物の収集が落ち込み、更には災害まで起きている。
それに対して国王は、これらの原因は魔物を指揮する魔王の仕業と推測し、国内で選びに選び抜かれた戦士…つまりは私が選ばれた。
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