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「だって、俺が信じていないものベストスリーは、宗教、友情、そしてユウだからね。最近このランキングに大変動が起こりそうだけど」
「わたしがベストスリーとは、名誉なことね。それにしても、不審物ベストツーが友情っていうのはどうなのかしら……」
クスリとはにかんで、少女――ユウは問いかけた。
「いやいや、まずは俺がこの友情とかいう胡散臭さ二百パーの言葉を口にできたことを、賞賛するべきでは? 主に金品で」
「ああ、そこからなんだ……」
黒髪の少年、レイの誇らしげな顔とは対照的に、ユウの表情は呆れて、呆れかえって、呆れ切っていた。
「理由は、まぁ、知ってるだろう?」
「うん、イジメね?」
「人が言葉を濁したのに、ズバっと言うなッ! ザックリと俺のガラスハートは打ち砕かれたぞ!」
「ガラス製なら、廉価だし、交換がきいて大丈夫なんじゃない?」
胸のあたりを押さえて、レイが大げさに騒ぐ。トドメの一言に、とうとう崩れ落ちた。
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