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「信じらんねぇ。よりによってこんな日に、それですか。あー、そうですか」
「む、とうとうバグっちゃったかな。レイ君」
「ウワー。コノヒト、ヒドイヨー」
屋上に座り込んで、落ち込むレイ。ユウは相も変わらず、その様子を楽しげに眺めていた。
「だって、レイ君。さっきから変なことばっかりうそぶいているんだもの。友情を信じないとか。目の前に一人いるじゃない。友達」
「こ、これが、tomodati! 胸にジーンとくるものがあるな……。なんたる甘美な響き!」
太陽が後光となって、ユウが神のように、一瞬見えた。密教の信者がごとく、ひれ伏すところだった。
「でも、さ。俺たちって、やっぱり友達のカテゴライズなんでしょうか?」
神妙な顔つきになって、レイが疑問を投げかける。
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