幻想冒険記

レッツ・スタート・クエスター

天動の日。
　元冒険者の夫妻に、一人の男子が誕生した。

　男子が２歳の時に、両親は、自分達の子供と、歳が変わらない一人の女子を連れてきた。
　まだ、魔物が活発でひどく狂暴な時期であった。
　夫妻は、女子を自分の子供と一緒に育てる事にし、新しい家族が増え、共に生活していく事になった。

　男子が、９歳となったある日、両親の昔の仲間に会いに家族四人で出掛け、仲間の集まる場所に着く少し前に多くの魔物に囲まれ、戦闘になった。
　戦闘中に仲間達も駆け付け激戦となり魔物は全滅したが、子供たちの両親は、命を落とした……。
　両親の元仲間達は、魔物の死体を処理し、両親の体を手厚く葬った。
　仲間達は、残った子供らを総合冒険者訓練所学校に預けようかともしたが、仲間の中で、引き取る者が現れ、男子と女子は別々の冒険者に引き取られ、冒険者になる道を歩みだした。
　男子が１２歳なり、ある街で再会し、共に冒険していく事を約束して、それぞれ別れた。
　必ず、また逢えることを信じて……。