33人が本棚に入れています
本棚に追加
「ええと…今日は、一人お休みで、他の人は出席してるみたいですね…」
辺りを見回し、一つだけ空席を見つけるなり、出席簿に印をつける。
いつも通りの景色、いや…逆にいつも通り過ぎて、慣れすぎていたのかもしれない。
口を開けない俺はただ、窓の外を見ていた。
浮き雲が漂い、ほぼ青空が広がっている。
俺はたまに、少し開いた窓から入ってくる風に目を細めていた。
「こら、誠くん、ちゃんと前を向きなさい。」
最初のコメントを投稿しよう!