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社長の女 好きになったから
洋子はその環境におぼれいた。
はたから見たら、完全に、泥沼にハマっているように見えただろう。
社長は言葉巧みに、洋子を騙し、金を引っ張り始めた。
洋子さんは、
『今を乗り切れば』
『会社にはそいう時期もあるの』
と、彼の事を信じていた。
もしかしたら、信じようとしていたのかもしれない。
その時の私の目には、
愛し愛される、恋人同士にしか見えていなかったのだから。
結果、見えない権力と、少しの貢ぎ物で、
洋子さんは、社長が使ったであろう、10倍の金を貢いでしまったのだ。
彼女の限度額一杯、イヤ、それ以上だろう、
社長の紹介で、聞いたこともない、金融業者にも、手を出していたようだた。
もしかしたら、奥さんは、それを知っていて、
見てみぬ振りをしていたのかもしれない。
そして、彼はこの町を出る、最後の最後まで、彼女を騙しつづけたのだ。
社長から洋子さんに言付けが入った、
『刑務所に入る事になった、そこは身内しか来れないし、手紙もダメなんだ』
嘘だった。
彼女から逃げる準備を着々と進めていたのだ、
それはそーだ、
社長は詐欺の容疑で逮捕されたのだ、
そんな時に、女にまで騒がれてはかなわない💦
引き際まで、本当に上手に騙したものだ。
好き、という、人の心を利用して…
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