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社長の女 壊れていく
洋子さんが壊れ始めた、
まぁ 無理もない、
彼女の回りも変わり始めたから。
洋子さんの勤める店に、冷やかしがやってくる。
『健二の女かぁ~手だしたらやられちゃうなぁ』
『ていうか、大したことない女だなぁ』
『センチュリーが迎えにくるぞ』
からかわれている
もう 社長は居ないのを知っていて。
社長はセンチュリーに乗っていた、
この田舎には、2台しか走っていない、
その車が、店の前に、デンと止まり、洋子さんを待っていたから、嫌でも、目についたのだ。
しかも、社長はいい人でわなかった、
嫌っている人が、イヤ、憎んでる人が、沢山居たのだ。
そんな、男の女だ。
からかわれるのは、当たり前だった。
だから、私は思う!
社長がどっかに行っちゃって良かったって!
洋子さんは地獄から抜け出せたのだから。
あの男の為に、2人の女が苦しんだ、
今も、隣に居るであろう、奥さんは、あんな男に付いていったのだ、
奥さんは、まだ地獄から抜け出せないのだと、悲しくさえ思う。
洋子さんは酒に逃げた。
そして、こと有るごとに、騙された話をした。
最初は聞けたが、何度となく続くと、うざくなってきた。
洋子さんを好きで通う客も、もう、うんざりだったろう。
聞いているだけなら、世の中によく有る話なのだから。
そんなある日、若いホステスが言った!
『騙される方が、馬鹿なんだよ』
Σ( ̄□ ̄;)
言っちゃったよ!
マジかよ~キツいなぁ~
洋子さんはその日から、
彼の話をしなくなった。
彼女はよく言っていた、
『騙すより、騙されろって言うじゃない』
とか
『若いうちの苦労はかってでもすれって』
とか
社長と付き合っていた頃は、『先行投資さぁ!』
馬鹿ー( ̄□ ̄;)!!
その言葉は、新入社員とか、投資家とか、前向きな人に合う話!
詐欺師の様な、駄目男に向けて語るな!
騙すより、騙されろってだぁ~、
そんなの、昔の人の話、
そんな、のんきに構えてたら、今の時代、ケツの毛まで抜かれるぞ
Σ( ̄□ ̄;)
まぁ 洋子さんはもう、抜かれてるけど…
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